ナンバー2 長期在任の光と影

ナンバー2 長期在任の光と影

松本市では、4期目に入った菅谷市長と歩調を合わせて、副市長が留任することになりました。 副市長の坪田明男さんは75歳。助役時代を含め16年の長期にわたって松本市のナンバー2の ポストに就くことになります。

「2役の紹介・松本市公式HP」

副市長は、地方分権を受けて助役の権限を一部強化し、市長の補佐や職務代理を務めると共に、 市長に代わって政策を企画立案したり委任を受けた案件を決定執行したりすることができます。 多くの場合、市役所の職員のトップが就任しています。

16年という長さは、どれほど異例なのか。 松本市では、戦後16人が助役・副市長に就任していますが、坪田さんを除くと、3期12年の 降旗市長時代の北沢助役、4期16年続いた和合市長時代の大友助役の、在任8年が最長です。 任期を満了すれば、文字通り前例のない長さとなるわけです。

長いから直ちに悪いというわけでなく、人物本位で考えればいい、という意見もあると思います。 私自身は、市役所の具体的な意思決定がどのように行われているか詳らかに把握しているわけで はありませんが、「坪田さんがいなければ、市役所は回らない」という声を街のあちこちで耳に してきました。一般的には、任期が長くなればなるほど、市の実務や法令に通じ、職員の能力や 性格を把握し、議会や関係団体と意思疎通を図りやすくなり、行政の継続性や安定感という面で メリットがあるでしょう。地元紙の報道によれば、菅谷市長も、「優れた識見と豊富な行政経験、 卓越した手腕を持っている最適任者」と述べています。

一方で、同じ体制が長く続けば、政策は前例が優先されがちで、職員の人事も硬直化しやすく、 変化への対応や新しい物事への挑戦という面でデメリットになると考えます。これは基本的に どんな組織にも当てはまることです。先の選挙で、私はそう訴えました。

松本市民の過半数は、菅谷市政の継続を選択し、その中には坪田副市長が留任することを前提に 支持した人も少なくなかったと思います。そうであれば、これからやらなければならないことは、 具体的にどのような点が評価されているか、市民に分け入って耳を傾けること。変化への対応や 新しい物事への挑戦で遅れを取っていないか、市役所の動きにしっかり目を凝らしていくこと。 そう考えます。


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