松本市役所の建て替え案への違和感

老朽化などを理由に建て替えの検討が始まった松本市役所について、「現在地を建設場所とする」とした菅谷市長の案が、きょう開かれた松本市議会の議員協議会に示されました。

理由について、いまの本庁舎・東庁舎・駐車場の敷地にそれぞれ3階・4階・4階の建物を建てることで必要な延床面積を確保できるから、従来の市政運営方針と整合性を保てるからとの説明。他の場所への移転については、十分な市有地がないなどとして一蹴しています。

写真の説明はありません。

議員から「市役所の候補地を決めることを知らない市民もいる」という指摘も出ましたが、市側は、きょう了承してもらい、5人の有識者による検証を経て、9月には最終的に決定したいという意向を示しました。

強い違和感を持ったのは、60年前に建設場所をめぐって市民を二分するような争いが起きた苦い経験があるから、行政が責任を持って決めるということだ、市民から幅広く意見を聴くことは考えていない、と繰り返し答弁したこと。内容といい、プロセスといい、どこが未来志向なんだろうと疑問を禁じ得ません。

最後に、犬飼信雄前議長が、「これだけの問題を今ここで判断していいのかと疑問が湧いた。一度私たちが持ち返り市民の意見を聞くべきではないか」と発言したところで、議論は打ち切られ、挙手の結果、「継続審査」に賛成が3分の1、「了承」に賛成が3分の2で、現地建て替え案が議会の了承を得た形となりました。

ただ、きょうの議会の議論は、去年から傍聴した中で最も緊張感が伝わってくるものでした。市民の意見を吸い上げ、議会の本来の役割を果たすことを期待します。ましてや僕ら市民にとっては、きょうが議論のスタート。

松本城の東に隣接するゴールデンスポットをどう活用するかは、50年先、100年先の松本の街づくりを左右する問題だけに、拙速は禁物。万機公論に決すべし、です。


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